コート・ド・ジュネーブ
その正体


コート・ド・ジュネーブの意味をネットで調べると、たいがい「時計ムーブ表面の装飾。湖の波をイメージした模様」などと書かれています。 ここでは絵などを用いてコート(略) の正体に迫ります。
私は一時期、「機械表面に一定間隔で連続して描かれた曲線のヘアラインが、目の錯覚をおこし、さざ波模様を演出しているのでは?」と思いました。 以下が想像図です。
いきなりのグロ画像(?)ですみません。でもこうしてみると、2次元の線にすぎないのに、2直線の間が凹んでいるように見えますよね。 しかしこの予想は次の写真で一気に間違いの烙印が押されます。

精工舎の懐中機械の一部。フラッシュを当てると、光るところと影になるところに分かれます。この事からコート・ド・ジュネーブは ヘアラインでのごまかしではなく、凹凸によって波模様を表現しているといえます。
さざ波模様の断面図(管理人脳内の予想図)。これはまさに湖の波そのものといった印象で好いのですが、凸部分がやや とがりすぎていて、写真の光り方にはそぐわなくなってしまいます。
上の図の改良図。全体になだらかにしてあります。図の左側に「直線部」と書きましたが、これが何を意味するか。 金属製品を加工し形状を整える際、特に手作業の場合は曲線的な仕上げよりも直線的な方が容易であると思われます。
そう考えると、グラインダなどで一定間隔ごとにわずかに削り、残った部分をなだらかに研磨すれば、全体的に高低差の少ない 凹凸ができ、あの特徴的な光の反射が生まれるものと思われます。
ちなみに機械表面を平面に研磨する、という手法は、 ランゲ&ゾーネ社のHPでも紹介されています。
ではジェネリックユニタス(マネタス)のコート・ド・ジュネーブはどんな図になるでしょうか。
「棚田だな」「ああ、間違いない。日本の原風景だ」
写真では一見美しい模様ですが、湖のさざ波という感じではないですね・・・。 これでもコート・ド・ジュネーブと呼べるのでしょうか?(原理主義者)
つづく・・・?





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